映画 グレートギャツビーの感想

 

映画版グレートギャツビーを見た。

話の大まかな内容としては、五年前恋愛関係にあったギャツビーとデイジーが戦争を機に離れ離れになってしまい、デイジーが別の男トムと結婚したことが物語を形づくる最小の背景である。

ギャツビーはデイジーと一緒に人生を歩むことを望んでおり、友人となったニックと共にデイジーをトムから引き離し、結婚するために彼女が望むような城を建てたり、パーティーを開いたり、彼女のために出来る事なら何でもした。

しかしながら最後の最後で完璧に過去をやり直そうとして、「トムのことは好きじゃなかった」とデイジーに言わせようとするも失敗し、ギャツビーがトムに怒鳴りつける失態をも起こしてしまい、デイジーからの信用を失ってしまった。

また、実はトムには不倫相手がいて、ギャツビーが起こした揉め事からデイジーの運転する車は暴走し、トムの不倫相手を引いてしまう。

トムは悲しんだものの、不倫相手の主人には、自分が不倫していたことは秘密にし、ギャツビーが不倫相手となっていて、面倒なことになったので引いて殺したということにしてしまった。

そうした最後にはギャツビーに恨みを持った主人がギャツビーを射殺し物語が終わる。

 

この作品において一番大きく感じた印象はやはり、「ギャツビーの異常なまでの過去への執着」である。デイジーと結婚し、自分の過ぎ去っていってしまった過去を取り戻す執念深さのことだ。

デイジーのことを思い続け、彼女のために全てを尽くしてきたわけだが、自分の頭の中と他人の考えていることは予想以上に差があるということがこの話から分かった。

デイジーも彼に夢中になり、彼と一緒に過ごしていくことを夢見ていたのにも関わらず、彼が感情的になってしまったそのたった一瞬で彼の5年もの想いは簡単に崩れ去ってしまったのである。

その上、デイジー、トムはギャツビーの葬式にも出席せず物語の壮絶さが現れている。

これらのことは私たちに相手に期待しすぎてはいけないということや過去をどう解釈するかによって未来への出来事へとつながっていくことを私たちに伝えている、そんな気がした。